こんにちは、きよまさです。
医薬品卸で数年間働き、その後内資系製薬会社→外資系製薬会社に転職しました。
現在、外資系製薬会社でチームリーダーとして大学病院を担当しています。
講演会の形式によってミーティングとウェビナーを使い分ける!
コンテンツ
どのオンラインシステムを使う方が良いか?
最近では製薬会社が主催する講演会の形式はオンラインがあたりまえになってきましたね。
外注することもあれば、自分たちだけで開催することも増えてきました。
➢もし未だにオンライン講演会をしたことがない人はヤバいかも!?
オンライン講演会を自分たちだけで開催するとき、
MRのみなさんはどのシステムを使っていますか?
ZOOM、MicrosoftTeams、CiscoWebex、など多くのシステムがあるわけですが、
私個人的にはZOOMが良いと思っています。
主要な学会が使用するオンラインシステムがZOOMのため、先生たちの使用経験がある
主要な学会はZOOMを使っています。
私たちより先生たちの方がZOOMに詳しいなんてこともあります。
講演会に参加された先生がZOOMに慣れていないMRに対して
操作方法を教えている場面を見たことがあるくらいです。
大学病院などはオンラインでの講義があたりまえになっていますので、
私たちよりも詳しい先生がたくさんいると思います。
そういったこともあって外注ではなく自分たちで開催するオンライン講演会は
すべてZOOMを使っています。
そしてZOOMには「ミーティング機能」と「ウェビナー機能」があります。
まずはその違いから見ていきたいと思います。
「ミーティング機能」と「ウェビナー機能」の違い
ミーティング機能とウェビナー機能の違いの概要は以下の通りです。
ミーティングとウェビナーのプラットフォームの機能は似ていますが、重要な違いがあります。
ミーティングは、すべての参加者が画面を共有し、ビデオとオーディオをオンにし、お互いの顔を見ながら参加できる共同イベントです。
一方、ウェビナーはホストと指定されたパネリストがビデオ、オーディオ、画面を共有できるように設計されています。ウェビナーには、視聴専用の出席者が存在します。視聴専用の出席者は、Q&A、チャット、アンケートへの回答を通じて、やり取りができます。ホストは出席者のミュート解除をすることもできます。
引用:ZOOMヘルプセンター
MRが知っておいた方が良いことに絞って解説していきます。
参加者の人数
無料ライセンスでは最大100人、プランに応じて、大規模ミーティングアドオンでは最大1,000人
ライセンスに応じて、最大100人~10,000人

より多くの先生達を集めて開催できるのはウェビナーですね
ウェビナーは1万人まで参加可能です。
メジャーな学会はこのウェビナーを使って、基調講演や教育講演を開催しています。
しかし、製薬会社が主催する講演会で1万人以上参加するなど有り得ません。
多くても200人位ですよね。
そうなると、ミーティングでもウェビナーでもどちらでも良さそうです。
MRが主催する講演会は参加者の人数の観点から見ればミーティングでもウェビナーでもOK!
参加者の役割
・ホストと共同ホスト
・参加者
・ホストと共同ホスト
・パネリスト
・参加者
MRが主催する講演会で具体的に例えていきます。
ホスト(共同ホスト)は講演会を運営するMRですね。
パネリストは座長の先生、演者の先生です。参加者は、聴講する先生です。
ミーティングにはパネリストがありませんが、問題はありません。
座長や演者の先生も参加者として入室し、画面共有やミュート解除を行い、講演をします。
音声の共有
- 参加者は全員、オーディオをミュート/ミュート解除できる
- ホストは参加者をミュート/参加者のミュート解除をリクエストできる
- ホストは入室時に参加者を全員ミュートにできる
- ホストと参加者は自分のオーディオのみをミュート/ミュート解除できる
- 参加者は視聴専用モードで参加できる
- ホストは1名以上の参加者をミュート解除できる

ミーティングは誰でも発言できます。
一方、ウェビナーはホストが発言を許可した時だけ発言が可能となります。
ただしパネリストは自由にミュート・ミュート解除ができます。
ウェビナーは基本的には音声共有を認めません。
ホストが発言を許可した時のみ、発言が可能です。
ミーティングでよくある参加者の誰かがミュート解除しているためにハウリングが起きたり、
音声が重なったりすることを最初から防ぐことが出来ます。
ミーティングは参加者全員が自由に発言できるが、ウェビナーではホストが許可しない限り発言することはできない
参加者リストの閲覧
全参加者が閲覧可能
ホストとパネリストのみが閲覧可能
ミーティングでは参加者が誰が参加しているのかを確認することが出来ます。
一方ウェビナーではホストとパネリストのみ閲覧が可能です。

参加者が誰がこの講演会を聞いているのかを確認しなければいけない講演会ではウェビナーは向いていませんね。
画面の共有(スライドの共有)
全参加者が画面の共有可能
ホストとパネリストのみが画面共有可能
ミーティングはすべての参加者が画面やパワーポイントなどの資料の共有が可能ですが、
ウェビナーはホストと指定されたパネリストのみが共有可能となります。
それ以外の参加者は視聴専用です。
ウェビナーにあってミーティングにはないQ&A機能
Q&A機能はとても便利です。
参加者が質問したいけど、自分の名前が表示されるため質問しにくいということがよくあります。
このQ&A機能は匿名で質問できるように設定で変更可能です。
事前にウェビナーの設定画面で匿名質問を許可しておくだけでOKです。
この匿名質問を許可しておけば、参加者が気軽に質問することができます。
実際に匿名質問OKにするだけで多くの質問が参加者から寄せられました。
座長の先生は講演が終わると会場からの質問を募るわけですが、
参加者からの質問がなく「し~ん」って感じの風景はよく目にします。
そうなると座長の先生は困るため、講演中に質問をいくつか考えておくのが通例です。
質問が活発にあった方が座長の先生も喜びますし、演者の先生も喜びます。
ミーティングでもチャット機能で質問することはできますが、
どうしても名前が出てきます
(偽名を使って参加することは可能ではありますが、そういう人はほとんどいません)
このQ&A機能を使えるのはウェビナーだけになります。
製薬会社が主催する講演会はミーティングとウェビナーどっちが良いか?
これまで解説してきたポイントを踏まえて、
製薬会社が主催する講演会はミーティングとウェビナーどっちが良いのか?を解説していきます。
製薬会社が主催する講演会にはいくつかの形式に分けられます。
・500人以上集客するような全国講演会
・100人以上集客するような県全体の講演会
・各地区の医師会単位での講演会(20名~50名ほど)
・10人~20人ほどの小規模の講演会でディスカッションがメイン(仲が良い先生方の集まり)
これらの中で、
ミーティング機能を使ったほうがいいのは、10人~20人ほどの小規模の講演会で
ディスカッションがメイン(仲が良い先生方の集まり)の会です。
それ以外はウェビナーが良いと思います。
仲が良い先生方を集めた講演会というのはそもそも少人数ですし、ビデオ機能をオンにして、
それぞれが顔を見ながらディスカッションすることが醍醐味です。
一方で有名な先生の話を聴講して勉強するという意味合いの講演会は、
参加者は基本的に聴講することがメインです。
そして質問したい場合はQ&A機能を使えば、質問もしやすくなります。
このようにZOOMを講演会の形式によって使いこなしていくことで、それぞれのメリットの恩恵を受けることが出来ると思います。
【ZOOM】オンライン講演会はミーティングとウェビナーどっちがいいの?のまとめ
この記事の結論は、「講演会の形式によってミーティングとウェビナーを使い分ける」です。
とある教授がこのように言っていました。

コロナウイルスは医療従事者のオンライン操作のレベルを上げることになったから、そういう意味ではプラスだ
確かにその通りだなと思います。
そしてその教授は続けて

しかし、オンライン講演会では熱量を感じることが出来ない。
コロナウイルスが終息したら、また対面での講演会の形式に戻す必要がある。
オンライン講演会はどうしても対面で開催できない時の最終手段にしていくべき。
今まではオンライン講演会は主催者側、参加者側も抵抗があり、不慣れだったが、
今はそれがなく当たり前のように使いこなすことが出来る
まさにその通りだと思います。
確かにオンライン講演会は効率が良く便利です。
しかし、対面での講演会には「講演を聞いて勉強する」以外のメリットがあります。
例えば講演会終了後に先生同士でコミュニケーションを図ったりすることです。
飲みに行ったりする先生たちも多いです。
オンライン講演会にはどうしてもこれができません。
人と人とのコミュニケーションを円滑に行うためには直接会うことも大事です。
今はコロナ禍でZOOMのミーティングとウェビナーを使いこなしていくことが大事ですが、
コロナ後は対面とオンラインを使いこなしていくことが大事かもしれませんね。
お忙しいところ最後まで読んで頂いてありがとうございました!
ZOOM講演会ってミーティングとウェビナーどっちを使えばいいのか分からない人