【現役MRが分析】武田薬品の将来性は?

こんにちは、きよまさです。

今回は武田薬品について解説していきます。

本記事を書いている人

医薬品卸で数年間働き、その後内資系製薬会社→外資系製薬会社に転職しました。
現在、外資系製薬会社でチームリーダーとして大学病院を担当している現役MRです。

武田薬品のホームページはこちらです

会社概要
武田薬品の将来性は?

大型化が期待できる新薬がなく、シャイアー買収による多額の借金があるため決して安泰できる状況ではない

現役MRから見た武田薬品

きよまさ

日本を代表する製薬会社です!

日本の製薬会社の御三家と言えば、武田薬品、第一三共、アステラス製薬ですね。

☟第一三共についてはこちらの記事で解説しています☟

その中でも武田薬品と言えば医療業界で知らない人はいないほど有名で、日本を代表する製薬会社です。

創業は江戸時代までさかのぼります。

1781年初代近江屋長兵衞が大阪の道修町で和漢薬の商売を始めたことが創業の始まりです。

きよまさ

江戸時代から潰れずに存続できている会社ってだけでもすごいですよね

1895年に本格的に製薬事業を開始し、1925年、株式会社武田長兵衛商店が誕生しました。

ここから製薬会社としての武田薬品がスタートしています。

武田薬品と言えば「アリナミン」が有名ですが、これは1954年に発売されヒット商品になりました。

武田薬品ホームページより引用 URL:https://www.takeda.com/jp/who-we-are/company-information/history/listing-expansion-into-overseas-market/

アリナミンがなぜ売れたのかと言うと、それは時代背景によるものが大きいです。

当時は食糧難からくる栄養不足が問題でしたが、それを補う目的で広く使われたそうです。

きよまさ

歴史あるアリナミンVを販売する武田コンシューマーヘルスケア株式会社が昨年投資会社に売却されたのは非常に残念です

武田薬品の主要領域

オンコロジー、希少疾患、ニューロサイエンス(神経精神疾患)、消化器系疾患の4つの領域に注力しています。

今でこそこういった専門性の高い領域が中心となっていますが、以前までは生活習慣病薬が屋台骨の会社でした。

ブロプレス、タケプロン、アクトスなどが有名です。

こういった生活習慣病薬からより専門性の高い製品ポートフォリオを構築しようとしています。

最近では糖尿病関連薬のネシーナ錠、リオベル配合錠、イニシンク配合錠、ザファテック錠を帝人ファーマに販売移管および製造販売承認を承継すると発表しています。

きよまさ

注力領域以外の医薬品を手放して、「選択と集中」をより鮮明にしていますね

武田薬品の現状

武田薬品の売上

2019年度の国内売上高は約5,900億円、海外売上高は2兆6,984億円です。

海外売上高比率が82%を占めています。

先日国内では新薬価が発表されましたが、今年から薬価が毎年改定される予定です。

日本の医薬品市場はこれから横ばいあるいは縮小傾向になるため、内資系製薬会社は海外売上高比率をどれだけ高めていけるかが課題です。

そういった意味では武田薬品の海外売上高比率が82%であることは良い傾向だと思います。

内資系製薬会社ではダントツです。

きよまさ

約7兆円もかけてシャイアーを買収したことでグローバル企業に変貌を遂げています。

世界の製薬会社ランキングでは第9位です。

シャイアーを買収したことで日本の製薬会社が初めてTOP10に入りました。

武田薬品が真のグローバル企業になれるかはこれからが勝負ですね。

武田薬品の国内主力製品

オンコロジー製品

■リュープリン

■ニンラーロ

■アドセトリス

希少疾患製品

■アドベイト・アディノベイト

■エラプレース 

■ビプリブ

ニューロサイエンス製品

■ビバンセ

■トリンテリックス

消化器領域製品

■エンタイビオ

■タケキャブ(大塚製薬とコプロ)

国内の売上を支えているのはタケキャブ、注力領域ではありませんが、高血圧薬のアジルバファミリーなどです。

タケキャブは間もなく国内売上が1,000億円に到達しようとしています。

アジルバファミリーも注力領域ではありませんが700億円ほどの売上を叩き出しています。

武田薬品はグローバルブランドとして14製品を設定しています。

すべてが日本で発売されているわけではありませんが、グローバルで経営戦略を策定していますので、その14製品に注力していくと考えられます。

ネシーナなどの糖尿病治療薬は帝人ファーマに移管しましたが、循環器領域はどうしていくのかが気になります。

きよまさ

循環器領域の製品売上高は1,000億円を超えているので、手放さないかもしれませんね

武田薬品の開発パイプライン

日本の新薬開発状況です。

申請中が7、Phase3に16、Phase2に3のプロジェクトがあります。

大型化が期待できるエンタイビオの皮下注製剤やすでにメガヒットしているタケキャブのOD錠なども控えていますね。

パイプラインを見るとやはり注力領域に沿ったラインナップとなっています。

糖尿病や循環器領域で新薬は控えていません。

開発パイプラインを見る限り、日本でもプライマリーの製薬会社ではなくスペシャリティに特化した製薬会社に変化していきます。

研究開発費は年間で4,924億円で、内資系製薬会社ではダントツのTOPです。

新薬を開発するためには莫大なお金と長い時間が必要ですので、研究開発費が多ければそれだけ画期的な新薬を創出できる確率も高まります。

これこそが製薬会社の成功要因になります。

しかし、グローバル全体でこの研究開発費を見ていくと、多いわけではないんです。

グローバルで1位の製薬会社はロシュでその金額は1兆円を超えています。

武田薬品の4,924億円と言う金額はTOP10にすら入っていません。

売上と営業利益を拡大し、研究開発費でも世界TOP10の規模にならなければ、世界から取り残されていきます。

そして何と言ってもシャイアー買収による多額の債務を抱えているため、この豊富なパイプラインをしっかりと上市できなければ財政的な危機に陥る可能性も否定できません。

武田薬品のMR

武田のMRと言えば「優秀なMR」の代表格です。

今まで出会ってきた武田薬品のMRの多くは優秀で先生から信頼されている方が多い気がします。

古くは江戸時代から歴史がある会社で、国民からの知名度も抜群です。

新卒で武田薬品に入社出来たら、両親も喜ぶような会社です。

しかし最近は急速にグローバル化を推し進めており、内資系製薬会社と言うよりも外資系製薬会社のようです。

組織も領域制を敷いていますし、何と言っても組織のスリム化を図るため思い切った人員削減や事業の売却などを断行しています。

2020年には早期退職で多くのMR数を削減し、今後のパイプラインを考え、プライマリーからオンコロジーに社内異動したMRもたくさんいます。

きよまさ

「武田薬品に入社できたから定年までずっと安泰だ」ということは一切なくなりましたね

給与面は平均年収は42.2歳で1091.1万円で業界トップクラスです。管理職にならなくてもMRで1,200万円のレンジを狙うことができます。

外資系のように完全成果主義でボーナスなどは成績によって大きく変動します。

営業日当は1日3,000円、住宅補助も約8割は会社が負担しているため、福利厚生も充実しています。

【現役MRが分析】武田薬品の将来性は?のまとめ

武田薬品は大きく変化しています。

今までの生活習慣病でリードしてきたビジネスからスペシャリティ薬でリードしていこうとしています。

パイプラインから大型化が期待できる新薬は少ないと思われますので、一つ一つの新薬を失敗させることなく上市させていかなければいけません。

グローバル化に成功した反面、シャイアー買収による借金が重くのしかかっています。

組織のスリム化を図りながら、グローバル全体で売上と営業利益を拡大させていく事が急務です。

きよまさ

希少疾患やがん領域の薬剤が多く控えていますので、MRもより高度な知識が必要とされます

キイトルーダのようにグローバルで爆発的に売れる新薬があれば良いのでしょうが、そうではないので決して悲観できる状況ではありません。

直近で大型のM&Aは財務的に厳しいでしょうから、シャイアー買収によって得たパイプラインと開発力でどれだけ成長できるかだと思います。

そのために武田コンシューマーヘルスケア株式会社や本社ビル、糖尿病事業を売却しています。

これからも組織のスリム化、財務健全化のために思いっきたことをするかもしれませんね。

武田薬品工業の社内の雰囲気や働いている人の生の声を知りたいなら口コミサイトを参考にするといいですよ。

おすすめの口コミサイトは転職会議です。

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その他の製薬会社のことを知りたい方はこちらから。

武田薬品に入社したいと思っている就活生は自分がMRに向いているのか自己分析をしてみるのもおすすめです。

自己分析におすすめのツールとその見方についてはこちらの記事で解説しています。

お忙しいところ最後まで読んで頂いてありがとうございました!

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