医薬品卸の絞り込みを最初に始める内資系製薬会社はここかも?

こんにちは、きよまさです。

最近では外資系製薬会社を中心に医薬品の流通に関して卸を絞り込む政策をとっています。

最近ではファイザーグループのヴィアトリス製薬(旧アップビジョン事業部門)が

リリカAGの流通でスズケン、東邦薬品と取引しないそうです。

GSKがメディセオと今後取引をしないというニュースは

医薬品卸業界に衝撃を与えました。

➢GSKがメディセオと取引停止する理由

ノボノルディスクファーマもメディセオと取引していません。

その影響か分かりませんが、

メディセオを含むメディパルホールディングスが早期退職を行っています。

メディパルホールディングス、希望退職に560人応募

ディパルホールディングスは28日、希望退職者募集に560人の応募があったと発表した。医薬品や医療機器・材料卸売を手がけるメディセオ(東京都中央区)、エバルス(広島市)、アトル(福岡市)の3子会社で、45歳以上勤続10年以上の社員を対象に、12月14日~25日に募った。持続的成長に向けた構造改革の一環として人員の適正化を進めるのが目的。募集人数は特に定めていなかった。

引用:M&A Onlinehttps://maonline.jp/news/20201228jp

製薬会社による医薬品卸の絞り込みには理由があります。

➢医薬品卸の絞り込みがこれから始まる

国内の医薬品市場は今後縮小していくと言われています。

新薬を発売しても医薬品卸の価格競争でその新薬の納入価格が下がると、

次回薬価改定時に薬価を余計に下げられるペナルティを

厚労省から食らってしまいます。

ですので、製薬会社は国内売上高を維持するために納入価格を下げたくないんです。

これから医薬品卸の絞り込みは会社単位ではなくても

ファイザーのように品目ごとに行われる可能性は極めて高いと思います。

では外資系製薬会社だけがこういうことをするのか?

私は内資系製薬会社でもこの動きに追随するところが出てくると思います。

どこの内資系大手が最初にするんでしょうか?

私は「アステラス製薬」なのではないかと思っています。

アステラス製薬の国内売上高の推移

こちらはアステラス製薬の国内売上高の推移です。

2012年には国内だけで5,575億円の売上高を誇っていましたが、

2020年の予測では2,817億円で着地すると予想されています。

ほぼ半分に縮小してしまいました。

しかも2012年から毎年のように売上高が前年割れです。

一方で海外だけの売上高は右肩上がりで1兆円に迫っています。

アステラス製薬は旧山之内製薬と藤沢製薬が合併し誕生した生粋の

国内メーカーですが、今では海外売上高比率が7割以上と高くなっています。

これは素晴らしいことだと思います。

私は外資系製薬会社に勤めているとは言え、

日本人ですので内資系製薬会社がもっとグローバル単位で大きくなってほしいと思っています。

アステラス製薬のパイプラインには有望な新薬候補のエンホルツマブベトチンがあります。

腎性貧血のロキサデュスタットも期待の新薬です。

パイプラインは豊富ですので、会社としての将来性は高いと思います。

なぜ国内売上高が減っているのか?

主力製品の特許切れにより後発品に侵食されているからです。

アステラス製薬を引っ張っていた医薬品は

「リピトール」「ミカルディス」「ボノテオ」「シムビコート」

などでしたが、いずれも後発品が発売されています。

その間に新薬も発売していますが、これらの売上高を補えるほどのインパクトはありません。

そして過活動膀胱薬のベシケアにも間もなく後発品が参入してきます。

今までアステラス製薬を引っ張ってきた医薬品が売れすぎていて

その金額を補えるメガドラッグを上司できていないのが理由です。

パイプラインが希少疾病や重篤疾患

アステラス製薬のパイプラインを拝見すると、

希少疾病やオンコロジー領域製品が多く占めています。

今の主力製品であるスージャヌ(2型糖尿病薬)やエベレンゾ(腎性貧血薬)は

レッドオーシャンですので、シェアオブボイス型の営業です。

しかし今後は個別化治療を提案できる新薬を扱える可能性があります。

オンコロジー領域や希少疾病領域ってMSさんの力はそんなに必要ありません

処方元は大学病院や基幹病院の専門医がほとんどです。

そういった専門医にMSがアプローチして高度な情報提供をするって現実的ではありません

ただし、医薬品卸によってはそういったMSを育成し、

製薬会社から選ばれる道を模索している卸もあるにはあるのですが・・・。

医薬品卸にとってのアステラス製薬

アステラス製薬と言えば国内大手製薬会社の代表格です。

国内製薬業界のGAFAみたいなもんです。

医薬品卸とアステラス製薬の関係性も非常に強固なものがあります。

ほぼすべての医薬品卸の主力メーカーです。流通施策のリベート率も高いはずです。

そんなアステラス製薬と取引できないとなるとこれは医薬品卸にとってもはや死活問題です。

GSKやノボノルディスクファーマから取引を切られるのとインパクトが違いすぎます。

もし働いている医薬品卸がアステラス製薬に取引を切られたとなると、

リストラのリスクを考えた方が良いというレベルです。

医薬品卸の絞り込みを最初に始める内資系製薬会社はここかも?のまとめ

アステラス製薬の国内売上高の減少が止まらないこと、

開発パイプラインが希少疾病やオンコロジー領域にシフトしていること

から内資系大手で最初に医薬品卸の絞り込みをするのではないかと思います。

内資系って今までの歴史や関係性を大事にするんですけど、

アステラスって大学の奨学寄附金を辞めたりなど思い切ったことをする会社なんですよね。

大学の奨学寄附金がなくなることを教授に説明していたMRがかわいそうでした。

めちゃくちゃ怒られていましたから・・・。

卸の幹部からも「アステラスが最初にやるかもしれん」って聞くことがあります。

医薬品卸の絞り込みが相次いで発表されるのは近い将来かもしれません。

それでは!

最後まで読んで頂いてありがとうございました!

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