アストラゼネカが希望退職を募集する理由って何だろう?

こんにちは、きよまさです。

先日、risfaxさんにこんな記事が掲載されていました。

これを見て感じたことがあります。

「50人って少なすぎない?」

「アストラゼネカって業績不振だっけ?」

「なんでMRを削減するの?」

ということで、今回はアストラゼネカがなぜ中途半端な人数のMRを削減するのかについて書いていきます。

本記事の結論

真相は分からないがネキシウムのパテント切れを見越した人員整理の始まりかもしれない

アストラゼネカの現状

アストラゼネカと言えば、コロナワクチンで一気に世間に名が知れ渡りましたね!

だけど残念ながら血栓のリスクがフォーカスされ、日本ではあまり接種されていません。

マスメディアが一斉にこういったネガティブなことを報道すると国民に悪いイメージがついてしまいます。

「マスメディアって怖いです」

ただアストラゼネカのグローバルの業績は好調みたいですよ。

それでは我が国日本の売上を見ていきましょう!

アストラゼネカ IR情報より引用*2021年度は上半期の売上高14億ドルを単純に2倍にした金額です*

2018年度は売上が減少していますが、それを除けば毎年右肩上がりです。

アストラゼネカの日本の売上高ってどの程度の規模なんだろう?」

単純に28億ドルを現在の為替レートで掛け算してみます。

28億ドル×113円は・・・

3,164億円なり。

日本だけでもけっこうデカいよね!?

内資系製薬会社と比較するとどうでしょうか?

こちらが主要な内資系製薬会社の2020年度の国内売上高です。

全売上高から海外売上高を引いたもの(正式発表されている売上高ではありません)

外資系製薬会社を入れたとしても2021年度の売上が3,164億円であれば、国内でTOP10に入ってきます。

実際に日本法人の社長さんが2025年には国内で2位以内に入り、最終的には1位を目指すと言っています。(2021年4月7日ミクス記事より

それだけ開発パイプラインに自信があるんだと思います。

それではアストラゼネカの開発パイプラインを見ていきましょう。

アストラゼネカの開発パイプライン

公式ホームページの開発パイプライン情報によると

開発プロジェクト数75、第三相以降の開発プロジェクト数は47です。

後期開発のプロジェクト数は国内No.1です。

「マジで多いっす笑」

もはや本記事に詳細を書く気力さえ失わせる数です。

どういった開発品があるのかはこちらのホームページでご確認ください・・・。

社長が日本一を目指すって言っていることがまんざらでもなさそうです。

主要領域はオンコロジー循環器・代謝/消化器疾患呼吸器疾患3つとなっています。

しかもすべての領域においてバランスよくポートフォリオがとられています。

これを見るかぎり、将来性に関しては間違いなく高いと思われます。

アストラゼネカの主力製品

オンコロジー

・イミフィンジ(ヒト型抗ヒトPD-L1モノクローナル抗体)

・タグリッソ(チロシンキナーゼ阻害剤)

・リムパーザ(PARP阻害剤)

・カルケンス(BTK阻害剤)

循環器・代謝/消化器疾患

・ネキシウム(PPI)

・フォシーガ(選択的SGLT2阻害剤)

・ロケルマ(高カリウム血症改善剤)

呼吸器疾患

・シムビコート(ドライパウダー吸入式喘息・COPD治療配合剤)

・ビレーズトリ(COPD治療配合剤)

・ファセンラ(ヒト化抗IL-5受容体αモノクローナル抗体製剤)

たくさんの主力製品がありますね。

そのためMRの人たちは領域制で営業をしています。

大学の呼吸器内科の先生に「何人で面会してんだよ!」っていう光景を目にしたことがあります笑。

うらやましい限りですが・・・。

これらの主力製品で売上が大きいのが、タグリッソネキシウムですね。

2020年度でタグリッソが951億円、ネキシウムが778億円です。

この2つだけで1,729億円の売上高を誇ります。

内資系中堅メーカーの総売上をこの2つの医薬品だけで超えてきます。

そう考えると有望な新薬をどれだけ開発できるか?が大事だということが分かります。

ネキシウムの特許切れが迫っている

アストラゼネカの超主力製品のネキシウムが2022年ごろに特許切れを迎えるようです。 (2021年4月7日ミクス記事より

さきほども触れましたが、ネキシウムの年間の売上高は778億円です。

もはや今の世の中では後発品が出たら、容赦なくバッサリと切り替わります。

携帯会社を乗り換えるよりも簡単に切り替わります。

ましてネキシウムはPPIです。もう後発品に切り替わることは確実です。

生活習慣病薬が先発品のまま残ることなど120%有り得ません。

アストラゼネカの優秀なMRが薬剤部にお願いしたところで無駄です。

778億円の売上高が一気に吹き飛びます。(少しは残ると思いますが・・・)

778億円の売上高を既存製品ですぐにカバーするのは難しいでしょうね。

このネキシウムのパテントクリフが一因で早期退職の募集を開始したことは容易に想像できます。

それにしても50人という人数は少なすぎる気がします・・・。

MR一人当たりの生産性はどうなっているのか?

アストラゼネカのMR数は非開示のためわかりません。

そのため、MSD、イーライリリーが1,500人程度ですので、1,500人ほどMRがいると仮定します。

2021年度の売上高が3,164億円、MRの人数が1,500人として、MR一人当たりの生産性は

2.1億円です。

仮にネキシウムのパテントが2022年に切れて、売上高がすべてなくなった場合はどうなるでしょうか?

現在の売上高3,164億円から778億円を引くと2,386億円まで減少します。

まぁ、ネキシウムの売上がすべて吹っ飛ぶことは考えにくいですし、たくさんの新薬もあるので、ここまでになることはないと思いますが・・・。

最悪の場合の計算をしてみます。

売上高2,386億円、MRの人数1,500人ですので、MR一人当たりの生産性は

1.59億円まで減少します。

こちらは内資系製薬会社のMR一人当たりの生産性です。

多くの内資系製薬会社と比べても明らかに低くなります。中堅メーカー並みに転落しちゃいます。

どれだけネキシウムのパテントクリフを新薬でカバーできるか?

もしカバーできない場合、数年のうちに大型の早期退職が始まるかもしれません。

実際にアステラス製薬は今年早期退職を実施しています。

早期退職

ただ昨年には希少疾病メーカーのアレクシオンを買収したりしていますので、今後も有望なベンチャー企業などを買収し、規模を拡大させていくことも十分考えられます。

どちらにしてもアストラゼネカのMRの方々は遠くない将来に早期退職が始まるかもしれないと準備しておいても良いかもしれませんね。

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アストラゼネカが希望退職を募集する理由って何だろう?のまとめ

アストラゼネカは営業所を閉鎖したりして、予算削減をしています。

ただしこれはアストラゼネカだけの話ではなく、オフィスの閉鎖は製薬業界で間違いなく進んでいくと思います。

実際、一部の内資系・外資系メーカーでも始まっていますしね。

今回のアストラゼネカの希望退職の募集人数は50人程のようです。

ネキシウムのパテント切れを見越した人員整理にしては少なすぎます。

表向きは45歳以上の社員のキャリアを応援すると言うことみたいですね。

もしそうなら、社員の第二の人生を応援するために割増退職金を出して、応援しますよってことなので、素晴らしい取り組みだと思います。

だけどそれは表向きにきれいに見せるだけのものであって、実は裏ではリストラに近いものが行われていたりするのかもしれません。

真相はよく分からないので、今度アストラゼネカのMRの人に聞いてみよう笑。

ストラゼネカはネキシウムのパテント切れがあるとは言え、それをカバーできるほどのポテンシャルがある製薬会社だということは間違いありません。

おすすめの製薬会社はこちらの記事で紹介しています。

最後まで読んで頂きありがとうございました!

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